英語のリズム回路とは。子どもに身に付けてもらう方法を解説

語のリズム回路とは。子どもに身に付けてもらう方法を解説

英語を学ぶには早い時期からが良いとされています。実際に2020年4月から小学校で英語が必修科目となっています。しかしもっと早い段階、つまり幼少期の頃から英語に触れることが理想的です。児童英語研究所代表取締役所長である船津洋氏はその理由として「重要なのはリズム回路である」との見解を述べています。

リズム回路とは一体何なのでしょうか。この記事では英語のリズム回路の概要や身に付ける方法を解説していきます。ぜひ子どもの英語教育に役立ててください。

英語のリズム回路とは

親子英語勉強

英語におけるリズム回路とは英語の音韻知識のことです。耳に入ってくる英語を単語毎に分けて聞き取ることで、船津氏は英語を聞き取るにはこのリズム回路が必要であると説いています。

 

英語においてリズムが大切な理由とは

同氏だけでなく、数多くの言語学者が英語のリズムの重要性を主張しています。では英語においてなぜリズムが大切なのでしょうか。何か日本語と違いがあるのでしょうか。その理由について見ていきましょう。

 

リズムがないと英会話できない

英語にはセンテンスの中にリズムがあります。このリズムというのは「音の強弱」と「スピード」です。以下の例文を見てみましょう。

 

「I have to go to school today.」

 

これは「今日は学校に行かないといけない」という意味のとてもシンプルな短文です。英語ではこの文を発音する際に「音が強くなる部分」「音が弱くなる部分」「早く発音される部分」があります。これが英語におけるリズムです。

具体的に説明するとこの場合「have to = hafta」となり「go to = gota」となります。更に「school today = schooltoday」とつながって発音されます。これはtoが弱く発音されるためです。日本人にはこの「to」が前の単語とつながり音が弱くなる部分を聞き慣れていないため、このような短文でも中々聞取るのが難しいのです。

 

英語は韻律で意味合いが変わるから

英語のリズムは「音の強弱・スピード」であると先に説明しましたが、音の強弱はその分自体の意味をも変化させます。以下の例文を見てみましょう。

 

「You like sushi.」

 

非常にシンプルなセンテンスです。「あなたはお寿司が好きなんですね。」という意味になるのはお分かりでしょう。しかしこの文末の「sushi」の語尾を上げて発音すると「You like sushi?」となり「お寿司は好きですか?」という疑問文になり意味合いが異なります。通常英語の疑問文は動詞を文頭に置いて「Do you like sushi?」と作ると学校で習ったのではないでしょうか。

しかし実際の会話ではDoが省かれることが頻繁に起こります。このように英語はリズムで意味合いが変わることがあるのです。

 

英語と日本語のリズムは異なる

英語のリズムについて見てきましたが、日本語には日本語のリズムがあります。日本語は一語一語をはっきり発音します。つまり基本的にはフラット(平坦)なリズムです。

一方、英語のダイナミックスのあるリズムです。日本語のフラットなリズムに慣れていると、英語のリズムに慣れるまでにある程度の時間が必要でしょう。

 

英語のリズム回路を身に付けるためには、子どものころから繰り返し学習が大切

英語のリズム回路を身に付けるには子どもの頃から英語に触れること、繰り返し学習することが大切です。その理由について解説します。

英語を習得するには膨大な時間がかかる

日本人はなぜ日本語を話せるのでしょうか。それは子どもの頃から日本語を聞いて育つからです。「そんなの当たり前だ」と思われるかもしれません。ここでのポイントは、つまり「言語を学ぶのには膨大な時間がかかる」ということです。当然ながら英語を学ぶのにも絶対的な時間が必要です。

一般的に実用的な英語力を身につけるには3,000時間から5,000時間が必要とされています(出典:大学英語教育におけるTask-Based Instruction(TBI)の可能性と限界 : 学習方略形成と自己調整学習を目指した授業に関する一考察より)。

したがって、英語のリズム回路を習得するには子どものころから英語に触れることが重要なのです。

もちろん、ある程度の年齢になってから英語を習得することは可能です。実際に留学して英語を学ぶ人もたくさんいるでしょう。しかし、やはり社会人よりは学生の方が時間に余裕がありますし、高校生・大学生よりも幼少期の方が時間的には有利といえます。

 

英語のリズム・発音を習得できる年齢には上限がある

脳には臨界期というものがあります。臨界期とは人間の一生において脳の発達が最も盛んな期間です。臨界期は一般的に思春期に入る 12、3歳頃までといわれており、その中でも言語習得に関しては9、10歳までといわれています。臨界期を過ぎると能力を身に付けるのに時間がかかったり限界があったりするとされています。

「絶対音感を身に付けるには幼少のころから学ぶことが大切」と聞いたことがある人もいるでしょう。英語も同様です。いろいろなことを学び、吸収できる臨界期に英語を学ぶことがリズム回路を習得するには最も効率的であるといえます。

 

イマージョン教育の効果が認められている

イマージョン(immersion)とは「(液体に)浸すこと、浸礼、熱中、没頭」などを意味する単語です。語学の習得にはこのイマージョン・プログラム(immersion program)の有効性が認められています。

 

イマージョン・プログラムとは没入法ともいわれ、習得する言語の勉強だけでなくその言語を使って他の科目も学習することでその言語を習得する方法です。札幌農学校出身の新渡戸稲造や内村鑑三など、明治時代に活躍した志士たちも官立英語学校でこのイマージョン・プログラムで英語を学びました。

 

イマージョン・プログラムにはFull Immersion(完全イマージョン)と、Partial Immersion(部分的イマージョン)があります。

完全イマージョンは文字通り全て英語です。部分的イマージョンは文字通り一部が英語になります。完全イマージョンは小学校の低学年を中心に行われ学年が上がるにつれて部分的イマージョンへ移行します。

 

年齢が幼いときに完全イマージョンを行う理由は先述のように言語習得臨界期が理由といえるでしょう。イマージョン・プログラムで英語力の向上のみならず理解力・思考力の向上が期待できます。

 

一方でデメリットがあることも知っておかなければなりません。デメリットとしては学費が高額になるということ、そして日本語の読み書きに支障が出る可能性がある点です。日本語は母国語ですから、そこを懸念するのであれば家庭内などで日本語をフォローするなどの対策が必要かもしれません。

 

外国文化にも適応しやすい

先述のように脳の発達には臨界期があると説明しました。それは言語の習得など何かしらのスキルの習得だけではなく、日本と外国の文化の違いに対する理解力などにも同じことがいえます。

 

言語を学ぶとは換言すればそれはその国の文化を学ぶということです。言葉の違い・人種の違い・習慣の違い・食べ物の違いなど、文化の違いはやはり脳が柔軟な幼少期のほうがより飲み込み・理解が早く適用しやすいといえるでしょう。

 

子どもに英語のリズム回路を身に付けてもらうための方法とは

子どもに英語のリズム回路を身に付けてもらうためには、どのようにすれば良いのでしょうか。ここからは具体的なその方法について解説していきます。

 

保護者が家庭でサポートする

英語のみならず語学の習得には膨大な時間を必要とします。その時間を確保するにはやはり家庭学習は重要なポイントといえるでしょう。それには自宅学習用の英語教材を用意するのがおすすめです。

自宅学習であれば好きな時間に好きなだけできますし、リラックスしてマイペースで学習できます。また選ぶ教材も予算に見合ったもので都合に合わせて選ぶことができます。英語の絵本を読み聞かせたり、英語の動画を見たり、歌やゲームなど方法はさまざまです。

デメリットとしてはマイペースでできる環境がゆえにすぐに飽きてしまったり、中途半端になったりしてしまうということがあげられます。またリラックスしてできる環境は時には刺激が不足するという状況をもたらす要因となりえるでしょう。

そしてなにより親の英語力が必要とされるということです。ある程度の英語力がないと子どもにリズム回路を身に付けさせるのは難しいといえます。

 

オンライン英会話

オンライン英会話は非常に有効な手段です。オンライン英会話には以下のメリットがあげられます。

  • 授業料が安い
  • 完全なマンツーマン
  • 時間の融通がきく。
  • 移動が不要
  • 講師の選択肢が広い
  • 録画・録音で復習できる

マンツーマンの英会話スクールは高額になる傾向にありますが、オンライン英会話では比較的授業料が安くコストパフォーマンスに優れています。また自宅でできるためスクールに通うよりも時間の節約ができます。

その他英会話スクールより講師の選択肢が広く自分に合った講師を選べる点も大きなメリットです。ネイティブからのレッスンを受講できるわけですから、親の英語力は問われません。その意味では家庭学習のメリットを兼ね備えて、かつ本格的な英語レッスンを受けることができるといえるでしょう。

オンライン英会話のデメリットとしてはパソコンなどの機器を用意する必要があるということ。そしてその機器や回線の状況によっては音声がクリアでないことがあるという点です。

またオンラインの会話と実際の会話では雰囲気が大きく異なります。言語習得において大切なのは、発音や単語の使い方だけでなく声のトーンやスピード、相手の感情を読み取るなどコミュニケーションにおいて必要不可欠なスキルも同時に学ぶことです。

オンラインの授業はその点が難しくなってしまいがちです。オンラインと実際の会話のバランスをとることが大切です。

 

英会話教室を利用する

英語学習において最も効果的な方法はやはり英会話教室に通うことです。人と会って直接話すということ。これはそもそも人間の基本です。人会って顔を見合わせて話すことは言葉のみならず相手の感情を読み解く力を養うなど多くのことを学べます。したがって英会話学習方法の王道であるといえるでしょう。

英会話スクールを選ぶポイントとして以下が挙げられます。

  • 授業内容(カリキュラム)
  • 講師のレベル
  • 英語の種類(アメリカンイングリッシュ or イギリス系のクイーンズイングリッシュ)
  • 子どもと講師の相性
  • スクールの場所

英会話教室のデメリットはその授業料です。やはり英会話教室は高額になりがちです。特にマンツーマンになると更に高くなります。長期継続を考えた場合はある程度の学費を準備しておく必要があります。

そしてもう一つは移動時間です。自宅の近くに英会話教室がない場合は教室への行き帰りだけでも時間を取られるかもしれません。

 

子どもに英語のリズム回路を身に付けてもらうときの注意点

英語のリズム回路習得にはできるだけ子どもの頃から始めるのに越したことはありません。早ければ早いほど良いといえるでしょう。同時に注意するべき点もあります。まず1つ目は英語の勉強を強要しないということです。

英語を学ばせたいという親の情熱は「気付かないうちに強要していた」という結果をもたらす可能性もあります。強要させてしまうと英語自体が嫌いになり帰って逆効果になってしまう恐れも否定できません

何よりも英語に楽しみを見出させることが重要です。そして、できるだけ早い段階から英語に触れさせるようにしましょう。

まとめ

オンライン英会話楽しい子ども

この記事では英語のリズム回路について、そしてそれを身に付けるには幼少期の早い段階から英語に触れることが重要であるという点について解説しました。

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