小学校で英語が必修化する中、子どもの英語教育に力を入れている保護者が増えています。子どもに英語脳を身に付けてほしいと考える人も多いでしょう。小さい頃から英語脳を鍛えていると、将来はグローバルに活躍してくれる可能性が広がり期待も高まります。
ただし、実際には子どもの英語脳をどのように育てたら良いのかわからず苦労する人も多いでしょう。そこで本記事では、英語脳を育てるメリットや学習環境、トレーニング方法などをご紹介します。
英語脳とはなにか
「英語脳」という言葉をよく耳にすることがありますが、脳の種類として英語脳が存在するわけではありません。英語脳とは、英語を聞いたり読んだりする際に、素早く理解して自分からも発信できることを示します。英語を脳内で瞬発的に処理して使うことのできる能力といえるでしょう。
日本語で生活する環境で育っていると、外国語の英語を聞いた時に英語を日本語に直す習慣がついてしまいがちです。脳内で訳さずにスムーズにコミュニケーションを取るためには、英語脳を育てる必要があるでしょう。
英語脳を育てるメリットとは
英語脳を育てると、言いたいことを自然に英語に置き換えられるようになるのが大きなメリットです。日本語から英語、英語から日本語に翻訳しなくて済むため、スピード感のある英語の会話についていけるでしょう。
頭の中で翻訳しながら日本語ベースで英語を理解していると、直訳がしにくい英語独特の表現が出てきた際に脳がストップしやすいです。そうすると、相手の会話についていけなくなってしまいます。
英語脳を育てると、英会話だけでなく英語の資格試験やテレビ、新聞、読書、映画、ドラマなど幅広いシーンで英語を素早く理解できるようになります。
誰でも英語脳を育てられる
海外に住んだり、インターナショナルスクールに通ったりしないと英語脳は育てられないのではないかと疑問に思う人も多いでしょう。
実際には、英語は訓練次第で身に付けることが可能です。大人になってからでもトレーニングをして、英語脳を育てられると考えられています。
とはいえ吸収力の高い子どもの頃から英語に親しんでいる方が、スムーズに英語脳を育てやすいでしょう。必ずしも移住したりインターナショナルスクールに通ったりする必要はなく、適切なトレーニングを重ねることによって英語脳を育てられます。
何歳の子どもから英語脳を育てるといい？
子どもの英語脳を育てるには、何歳からトレーニングを始めても良いと考えられています。ただし、小さい頃から英語学習を始めると、子どもは自然と英語を身に付けられるでしょう。
子どもの耳は生後6カ月には言語を聞いて音を把握できるようになっており、次第に母語を認識するようになっていきます。生後10カ月以降は、成長しながら母語を聞き取って適切に対応できるように脳も体も変化していくと考えられています。
このため、早くて生後6カ月から英語脳を育てるトレーニングを行うと効果的でしょう。
英語脳を育てるための学習環境の条件とは
日本に住みながら子どもの英語脳を育てるには、環境作りが非常に大切です。英語を学んでインプットをする「language exposure」、英語を使ってアウトプットをする「language use」、英語を使わなければいけない「urgent need」の3点が英語脳を育てるために重要な条件です。
英語の絵本や歌、教材などでインプットに力を入れる保護者は多いでしょう。ただし、英語脳を育てるためには、実際に英語を使うアウトプットの機会を設けることが大切です。また英語を使う必要性のある環境に身を置くなどして、バランス良く学習していく必要があります。
英語脳の育て方とは
英語脳を育てるには、質の良いインプット練習やアウトプット練習に力を入れる必要があります。普段から英語漬けになって、大量の英語に触れる機会を作るのが英語脳を育てるためのポイントです。
日本の学校で取り入れられている英語の学習法は、単語や文法をコツコツと覚えて日本語に訳すケースが多いです。外国語を体系的に習うことも重要ですが、英語脳を育てるにはスピーキングやリスニングなどのオーラルコミュニケーションを取り入れた言語トレーニングが必要です。
英語脳を育てる具体的な例として、子ども向けの英語の絵本や動画を見ながら英語を学ぶ方法があります。子ども向けのコンテンツを使用すると、可愛いイラストやアニメーション、分かりやすい英語が使われていることが多く、英語を日本語に置き換えることなく理解できるでしょう。
例えば、「flower」と聞いて日本語の「花」に訳すのではなく、頭の中で花をイメージできるようになります。英語を聞いて英語のままイメージできると、瞬時に英語でコミュニケーションが取れるでしょう。
単語や文法を理解することも大切ですが、英語脳を育てるには英語に触れる環境を与えて英語を英語のまま理解できるようにサポートしてあげると効果的です。
子どもに英語脳を身に付けさせる学習方法を紹介
ここからは、子どもに英語脳を身に付けさせるための学習方法をご紹介します。
多聴・多読
子ども向けに作られたコンテンツを利用して楽しみながら多聴・多読する習慣を付けると、英語力を飛躍的に伸ばすことができるでしょう。
多読・多聴のコツは辞書を引いたり、周りの人に聞いたりせずに自分で理解することです。わからない部分は飛ばして進め、内容に興味がない場合やレベルが難しすぎる場合は途中でやめて他のコンテンツに挑戦しましょう。
小さい子どもには、保護者がそばで様子を見ながらガイドしてあげたり、教材を選んであげたりすると効率よく多読・多聴ができます。
子どもの頃からネイティブの英語を多聴することで、英語の自然なスピードに慣れることができるでしょう。英語の音声や英会話講師の発音を聞いて耳を慣らし、イラストやカードなどを頼りに意味を理解します。目と耳で英語を覚えると、正しい英語の語順や自然な発音を身に付けられます。
多読では、子どものレベルに合った文章からスタートして徐々にレベルアップしていくのがポイントです。子ども向けの絵本が教材として使いやすいでしょう。好きなキャラクターや動物などの絵本を選ぶと、楽しく続けられます。
読んでいる間は日本語に変換せずに終始英語でコミュニケーションしながら読書をサポートしてあげるのがコツです。
音読・シャドーイング
音読やシャドーイングなど声に出して英語を発音するトレーニングは、英語脳を育てるのに効果的な方法です。
多読に使う絵本は、声に出して音読してみると英語が身に付きやすくなります。文字を目で追うだけでなく自分で発音できるようになると、子どもも達成感を感じながら英語学習を進められます。
絵本のシーンや登場人物の感情などに合わせて、表現力豊かに音読すると楽しんでくれるでしょう。
シャドーイングは、聞こえてくる英語の音声を追いかけるように発音するトレーニング方法のことです。
ネイティブの声を真似することで、英語独特の抑揚やリズム感、イントネーションを効率的に身に付けられるでしょう。子どもは周囲のことに興味を持って、真似するのが得意です。吸収力の高い子どもの頃からシャドーイングを行っていると、英語で話す筋肉が鍛えられて自然な発音の仕方が身に付きます。
最初は難しいと感じるかもしれませんが、ネイティブのスピードについていけるまで練習を重ねると、スピーキング力が向上し音読も上手にこなせるようになるでしょう。
ただし音声が早すぎたり、内容が大人向けだったりすると子どもの興味がなくなってシャドーイングを嫌がってしまう可能性もあります。まずは、子ども向けの教材でレベルを徐々にあげながら練習するのがおすすめです。
カランメソッド
カランメソッドは、母国語での助けを借りることなく英語のみで英語を学ぶダイレクトメソッドの１つです。ベルリッツで働いていたロビン・カラン氏によって考案されました。
イタリアで英語講師をしていたカラン氏は授業方式に疑問を持ち、言語教授法の研究を重ねた結果、迅速かつ効率的に英語を学習できるカランメソッドが生み出されたのです。
カランメソッドとは体系的な訂正と強化による反復型の練習で、正しい発音や英文法に基づく英会話を身に付ける方法です。英語で英語を学びますが、誤った使い方はすぐに講師によって指摘・修正してもらえます。そのため正しく理解して英語を身に付けられます。
また、講師は通常よりも早いスピードで英語を話すため、学習者には高い集中力が求められるのもカランメソッドの特徴です。こうした仕組みを通して、英語を英語によって理解する力が鍛えられます。
子どもだけでなく、保護者も一緒に英語脳を育てるのがおすすめ
子どもの英語脳を育てるには、子どもだけが英語を学習するのではなく、保護者も一緒になって英語に取り組んでいくのが効果的です。絵本の音読やシャドーイングなどを一緒に行ってサポートしてあげるのはもちろん、家の中でも英語を使って声掛けをしてあげるといいでしょう。
英語に不安や苦手意識を感じている保護者も多いのではないでしょうか。しかし、英語力はトレーニング次第で誰でも伸ばすことができます。子どもと一緒に楽しみながら学びましょう。お互いに励まし合うことができ、子どものモチベーションも上がります。
子どもと英語で会話するには、子育て英会話の本が便利です。インターネットで調べることもできますが、より自然で的確な表現を学ぶには子育て英語の表現集をもとに学習するのがおすすめです。普段使える表現が揃っているため、家庭ですぐに実践できるでしょう。
また、家庭での英語による声掛けは、2〜3個のフレーズからスタートするのがおすすめです。よく口にするフレーズを選び、繰り返し使うと子どもが意味を理解しやすいでしょう。選んだフレーズに慣れて自然と口から出てくるようになったら、新しいフレーズを追加していきます。
特にほめ言葉を覚えておくと、子どもが喜んでくれます。子どもに返事の仕方を教えると、次第に親子で英会話のキャッチボールができるようになるので試してみてください。
子どもの英語脳の育て方に悩んでいるなら
オンライン英会話は、自宅からインターネットや電子デバイスを通して英会話レッスンを受けられるサービスです。オンライン英会話は教室の賃貸料などのコストが削減できるため、通学型の英会話スクールに比べて良心的な値段でレッスンが展開されていることが多いです。
また、子どもをスクールまで送り迎えする必要がないため、保護者も家事や仕事と両立しやすいのが魅力です。
オンライン英会話のデメリットとして講師の質が低いという声を聞くこともあるでしょう。これについてはスクールによって採用基準や教え方の方針が大きく異なるので、入会前にチェックしておくと安心です。
まとめ
日本で生活していても、さまざまなアプローチによって子どもの英語脳を育てることができます。小さい頃から英語に慣れ親しんでおくと、英語を英語のまま理解できるようになるでしょう。
子どもを専門に英語教育を行っているオンライン英会話のGLOBAL CROWNでは、楽しくレッスンを受けながら英語脳を育てることができます。子どもと相性の良い先生をマッチングしてくれるので、レッスン時間中は飽きずに集中して英語に取り組めるでしょう。
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